個別株のIRを分析しました。ディスカッションしましょう。
機械

(株)日本製鋼所 【5631】

Q:日本製鋼所という社名からは製鉄会社のような印象を受けますが、実際には機械メーカーなのでしょうか?

A:日本製鋼所(JSW)は名前こそ「製鋼」ですが、実際は機械セクターに分類される企業で、売上のほとんどが機械系です。最新の2026年3月期(2026年5月発表)の実績で見ると、売上高は前の期比11%増の2,748億円で、その内訳は概ね以下の通りです。

産業機械事業:約2,262億円(全体の約82%) 2026年3月期の産業機械事業の売上高は2,262億円でした。この中には樹脂製造・加工機械、成形機、防衛関連機器、その他の産業機械が含まれます。第3四半期までの累計を製品別に見ると、樹脂製造・加工機械が約554億円、成形機が約487億円、防衛関連機器が約313億円、その他の産業機械が約324億円という構成で、樹脂・プラスチック関連の機械が最大の柱であることがわかります。防衛関連機器(火砲や装輪装甲車など)の販売が好調で業績をけん引しています。

素形材・エンジニアリング事業:約17〜18% こちらが社名の由来である「鋼」に近い事業で、発電・石油精製・原子力などのエネルギー産業向けに大型鋳鍛鋼品を中心とした素形材製品を供給するセグメントです。売上高は全体の2割以下ですが利益率が非常に高いのが特徴で(営業利益率は約19%と、産業機械の約9%の倍以上)、室蘭製作所の原子炉圧力容器部材は世界トップクラスのシェアを持ちます。

その他事業:約1% 成膜事業、結晶事業などの小規模な事業です。

つまり、鉄鋼由来の素形材事業は売上の2割弱まで縮小し、現在は樹脂機械・成形機・防衛機器を中心とする「産業機械メーカー」が実態です。ただし素形材部門は利益率が高く原子力・エネルギー分野で独自の地位を持つため、規模以上に重要な事業と位置づけられています。機械製品を前面にアピールしているのは、この売上構成を素直に反映したものと言えますね。

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